皆さんプランド・ハプンスタンスセオリー(Planed Happenstance Theory/計画的偶発性理論)をご存知でしょうか?
私は約5年前、キャリアコンサルタントの養成講座に通っていた時に初めて知りました!
プランド・ハプンスタンスセオリー(計画的偶発性理論)って何?
この理論は、1999年にスタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱したもので、「キャリアは計画よりも偶然によって作られることが多いから、なんとなくの方向性を決めた後はアンテナを広く張って行動し、出会いや出来事という偶然を引き寄せそれらを必然に変えキャリアアップに活用していこう」というものです。
どういった人に役立つの?
- 変化の激しい現代において、予期していなかった事態に対応しなければならない状況に直面した人
- また、可能性と選択肢を自ら狭めがちな定年後や、子育て後のセカンドキャリアの選択に迷っていいる人
私たちはどうしても「前はこうだった」という過去を基準に考える傾向にあります。
自分が今までやってきたことを変えたり、新しいことに挑戦するのは抵抗があるものだからです。
しかし、自分に一体どんな可能性や選択肢があるかはやってみなければわからないし、思わぬ人生が待っているかもしれません。
だからこそ「前はこうだったからこうあるべき」という一点にとらわれるのではなく、なんとなくの方向性やなりたい姿を決めたあとは、アンテナを広くして行動していくことで、いい偶然を自分の力で掴んでいくことができるのです。
5つの行動指針。「こじじゅらぼう」
ではどうしていけば、「偶然の出来事」を引き寄せチャンスや好機に変えることができるのか気になりますよね。
覚え方は、頭文字をとって「こじじゅらぼう」。
【好奇心】 | 自分の専門分野だけでなく、いろいろな分野に視野を広げ、関心を持つことでキャリアの機会が増える。 |
【持続性】 | 最初はうまくいかなくても粘り強く続けることで、偶然の出来事、出会いが起こり、新たな展開の可能性が増える。 |
【柔軟性】 | 状況は常に変化する。一度決めたことでも状況に応じて柔軟に対応することでチャンスをつかむことができる。 |
【楽観性】 | 失敗や困難もポジティブに捉えること。例えば、意に沿わない異動や逆境なども、自分が成長する機会になるかもしれないとポジティブに捉えることでキャリアを広げられる。 |
【冒険心】 | リスクを恐れず行動すること。未知なことへのチャレンジには、失敗やうまくいかないことが起きるのは当たり前。積極的にリスクを取ることでチャンスを得られる。 |
如何ですか?なんだか聞いていて勇気が湧いてきませんか?!
私とパートナーの事例紹介
私自身、キャリアコンサルタントとして働くまでは、医療職&人と関わる機会の少ない職場で働いていました。
自分がキャリアカウンセリングを受け、自分と同じように悩んでいる人の力になりたい!と思ったことをきっかけに、きっとなんとかなるだろう!と思ってキャリアコンサルタントの資格を取得することに決めました。(好奇心・楽観性・冒険心)
ワンオペ育児の中での、仕事・育児・通学や勉強の両立は正直大変でしたが、どうしたらできるか?を常に考え、周りの人や預かり保育・ファミリーサポートの方に支えられて資格を取得することができました。(持続性・柔軟性)
転勤が決まったにも関わらず、転勤がなくなるというハプニングに見舞われたことがあります。
もともと福岡に転勤予定でしたが、きっとなにか意味があるんだなといって気にしていませんでした。(楽観性)
約3ヶ月後、今の俺には難易度が高いけど、このまま転勤できないのは嫌だし、気になる試験があるから受けてくる!といいだし勉強を始めました。
最初は難しいといいながらも努力していたことを覚えています(好奇心・持続性・柔軟性・冒険心)
その後、無事試験に受かり、以前異動予定だった職場より給与面ややりがいも充実した職場に異動することが叶いました。
皆さんもこのような感じで振り返ってみると、人生に大きな影響を与えた偶然の出会いがあったという人は多いのではないでしょうか?この理論を知っているだけで、ハプニングが起こった時に、少し楽な気持ちや楽しい気持ちになりませんか?
参考本 紹介
その幸運は偶然ではないんです!
クランボルツ教授が書かれた書籍です。(書籍名:その幸運は偶然ではないんです! )
チャンスを呼び込む、つまり人に声をかけてもらえるような生き方をするということがどういうことなのか、その具体的な44人の事例がこの本には書かれています。
偶然をチャンスに変える生き方
その幸運は偶然ではないんです! よりも読みやすい内容。ワークもあるので取り組みやすい。自分の捉え方次第で、自然と偶然をチャンスに変えていける自分になれそうだなと、この本を読んで前向きな気持ちになります。
ソニー再生
クランボルツ博士の計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)の適応事例を見るような本です。著者の平井さんは、ソニーの中枢を歩いて来た人ではなく、またそんなに出世に興味があった人でのもなかったのですが、いくつものハップンスタンスがあって、ソニーの社長にそしてソニーの立て直しを完遂された方。人との出会いがハップンスタンスになることが多いと、この本から学びました。
最後に
キャリアと言われると、一般的に職業・経歴・就職・出世などのイメージで使われることが多いですが、
厚生労働省が提唱しているキャリアの概念(※1)の中には、『時間的持続性ないしは継続性を持った概念』として定義されています。
働くことに関わる「継続的なプロセス(過程)」と、働くことにまつわる「生き方」そのものを指しているのです。
つまり、キャリアとは人生そのもののことですね。
ですので、キャリアとは単に進学先を決めるとか、就職先を決める、出世したという仕事に関することのみではありません。
是非、この考え方を活用して、人生そのものを今まで以上にお互いより良いものにしていきましょうね!
私の経験が、お役に立てれば幸いです^^
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